とりあえず、よかったです

2004年5月26日

拉致被害者家族5人帰国

一応、議員の立場として国政の出来事ではありますが、拉致被害者家族帰国の事について感想を述べさせていただきます

まずは、無事帰国されたご家族の方につきましては、本当によかったと思います

被害者の方が帰国され約1年半が経過し、膠着状態が続く中、本当に帰国が実現できるのだろうかと思ったのは私だけではないはずです

北朝鮮の核開発再会、ミサイルテポドンの発射実験、日米に対する挑発的な報道、6ケ国協議でのパフォーマンス
かたや米国の強硬な姿勢、マンギョンボン号の立入検査や特定船舶入港禁止法案、改正外為法等の経済制裁カードを着々と準備する日本と、実現がだんだん遠のいてしまうような材料ばかりの中での、小泉総理の訪朝のタイミングとしては絶妙だったのかもしれないと考えます

「最悪の結果」と拉致問題の全面解決を求める、被害者家族会のみなさんがおっしゃるお気持ちは理解できますが、メディアや民主党の批判の仕方は決して的を得てはいなかったようです

なぜなら、世論調査にて60%以上の国民が今回の総理の訪朝を評価しているからです
それは、全員ではないにしろ、拉致家族の帰国が実現したことを素直に喜んでいるからだと考えます

確かに、お粗末な準備不足であったことは否めませんし、帰国は決定事項であったことも事実だと思います

しかし、これまで交渉のテーブルにさえ着こうとせず、解決の糸口さえ見いだせなかった状況を打開したのは、紛れもなく小泉総理の訪朝であったと考えます

外交上のセオリーを無視した交渉のやりかたに対する批判もあるでしょうが、もつれた糸を解きほぐしていくためには、まず先っぽを見つけることが大切だと思います

決して太い糸ではありません、強く引っ張れば簡単に切れてしまうものです
一旦切れてしまったら、一体いつ誰が結び直せるのでしょうか

賛否両論の今回の交渉が正しい判断だったかどうか、今後の進展の中ではっきりしてくると思います

今はただ、家族のかたが帰国したことを素直に喜びたいと思います
そして、拉致問題の一日も早い解決へ向けて、政府の更なる努力を要望致します