山積み

2006年7月3日

点字ブロック
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不器用なのか、人がいいのか

うちの奥様から「あまり仕事を抱えすぎないように」とよくいわれます

20年近く夫婦を続けていると、私のキャパシティーがよくわかるようで、手を広げすぎて収拾がつかなくなることを心配しているようです

そのへんは、自分でも分かっているのですが、性分なのでどうすることもできません

この3年あまりの間に、自分なりに器を大きくする努力はしてきたつもりです
それは、成長し進化し続けることのできない政治家は、やがては時代に取り残され、消滅していった恐竜のと同じ運命を辿ると思うからです

ともあれ、様々な政策課題に取り組んでいくためにも入れ物をすこしでも大きくしていかなければなりません
そのためにも、政策を学び、現場へ行き、情報を収集し、それを実現することを繰り返していくしかありません

今回の一般質問も、現場に入って体験し、頂いた要望の中からおこないました

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2006年第2回定例議会 一般質問

杉並区議会公明党の一員として、区政一般における質問をおこなわせていただきます。

質問項目は、
1. 中学校の部活動について
2. 災害弱者対策について

まず、中学校における部活動の現状と、課題について伺います。

先日、読売新聞一面の記事で「若者の生活と、仕事に関する調査」において、ニートの約6割が、部活動未経験者という実態が、浮き彫りにされました。

ニートは、15歳から34歳の若者で、推計で60万人以上と言われ、社会的な問題になっています。

議会でもこれまで、幾度となく取り上げられてきました。

調査結果から、ニートを生み出す最も大きな要因として、学力や家庭環境よりも、人間関係を構築できないことがあげられています。
また、学校生活の段階でニートの兆しがあることも指摘されています。

中学時代の私の学生生活は部活動一色でした。

負ける悔しさ、勝つ喜び、苦しさを乗り越えること、記録へ挑戦すること、人を尊敬すること、後輩を指導し育てること、すばらしい仲間を持つこと、そして、あきらめずに情熱を持ち続けること。

授業では学べないことを数多く学ぶことができました。
それは、私にとってかけがえのない思い出であり、今でも大きな財産となっています。

また、ここにいる多くの方も、そうした青春時代を過ごされたのではないかと思います。

この4月から、ある中学校の陸上部のコーチを引き受けることとなりました。

自分の子どもが入学することをきっかけに、陸上部の指導者が、人事異動のため、1年間いなかったということを知りました。

所属する生徒が残っているため、別の部の顧問が兼務していましたが、専門的な指導ができず、生徒たちだけで、この1年、活動を続けていました。

指導者を失った生徒たちは、やる気も失せ、満足な練習をすることも無く、廃部になるのも時間の問題という状態でした。

そのことを知って、かつて自分が経験したように、少しでも子どもたちに、走る喜びを教えてあげることができるなら、と引き受けました。

さて、いざ生徒たちと向き合うと、不信感という壁を痛感せざるを得ませんでした。

大人たちの都合が、子どもたちの心に、少なからずとも傷を残したことを知りました。

とにかく、トレーニングメニューを作り、一人一人に、どうすれば早く走れるのかを具体的に指導していきました。

記録の目標をもたせ、必ず達成できると自信をつけさせること。そして、そのために何をすればいいかを自覚させることを心がけました。

はじめは、まじめに練習をやろうとしない生徒に、ともすれば、切れそうになる気持ちを抑え、部員全員の良いところを探し、褒めながら、粘り強く接していきました。

まだ、たった2ヶ月ですが、生徒たちの顔つきが変わっていくのがわかり、手応えを感じています。

けっして十分とは言えませんが、今後も時間のある限り関わっていこうと思っています。

こうした経験から、子どもたちの健全育成を図り、生きる力を養っていくためにも、部活動の充実は重要であると考えます。

しかし、どの学校でも大きな問題となっているのが、指導教員の不足です。
そのことについて、教育委員会として、どのように認識しているのか、まず伺います。

365日、当たり前のように指導してくれた顧問が、実はボランティアに近いものだということを最近知りました。

部活動の指導の時間が服務として扱われていないことも、不足の一因となっていると言われています。

都教委では都立高校において検討がなされているとのことですが、今後の取り扱いについて伺います。

また、競技大会の引率は校長か教員でなければならないとの、中体連の規則についても隠れた要因のようですが、ぜひ緩和の働きかけを要望致します。

さて、私立学校では、部活動は学校をPRできる重要なブランドと位置づけ、伝統を受け継ぎ、優秀な選手を輩出しています。

一方、公立学校では、優秀な成果を残してきた部活動が、指導教師の人事異動で衰退、廃部になってしまうケースがあると聞きます。

各学校では、指導教員の不足を補うため、学校サポーター制度において外部指導員をお願いしているようですが、専門的な人材の確保は非常に難しいようです

そこで、現行の体育指導員制度を拡充させるか、専門的なスポーツ指導ができる人材を集めるために、スポーツ版人材バンクとして、インストラクター登録制度を設置し、地域の力をもっと活用できるようにしてはと考えます。

また、学校サポーターの事業予算として、学校までの交通費の名目で、1回2200円が支給されています。

中学校では、1校240回分までの予算がついていますが、指導員を含む5つの種類の学校サポーターに適応されるもので、いくつかの学校にヒアリングしたところ、半年足らずで消化してしまうとのことでした。

地域のボランティアにお願いするとはいえ、十分な予算とは言い難いものがあります。

また、1回あたりの金額の制限も、効果的な活用を図るため、校長の裁量に任せるべきと考えます。

環境の整備も大きな課題です。

屋外で行う運動部では、校庭が狭く、複数の部が活動することが難しい状況です。

特に、陸上競技においては、区内に直線で100mが取れる校庭は1つもありません。

また、和田堀公園に唯一あるトラック付きの競技場は一周300mしかなく、各学校の様々な部活動の選手たちで、連日満杯の状態です。
しかも、試合で使わなければならない、スパイク使用が不可となっています。

陸上競技場の無い杉並では、競技大会や本格的な練習は、武蔵野競技場等の他地域の施設を借りて行うしかありません。

東京都は2016年のオリンピック招致に動き出しましたが、区内のスポーツを底上げできるチャンスとも考えられます。

将来のオリンピック選手が育って行ける環境作りのためにも、多目的に使える陸上競技場が1つくらいあってもいいのではと思いますが、スタンドなど無くてもけっこうです、公認が取れるトラック擁する運動公園の検討を要望します。

また、施設や体制の問題から、競技大会の数が非常に少なく、なかなか練習の成果を発揮できない運動部もあります。

競技大会は選手の大きな目標であり、記録への挑戦の場でもあります。
中体連等と連携を図り、競技大会の充実も図って頂きたいと思います。

さて、運動部に限らず、中学校の部活動は、成長期の人格形成に大きな影響を与えると考えます。

杉並区教育ビジョンに掲げた、人間力の育成の場、そのものです。

学校選択の理由の上位に、部活動が上げられていることからも、魅力ある学校作りの一環として、部活動の充実は欠かせないものと考えます。

教育立区としての、様々な新しい取組みも評価できるところではあります。

しかし、子どもたちの視線に立ってみると、部活動のような従来からある制度を見直すことも必要ではと考えますが、今後の部活動のあり方について、御所見を伺います。

次に、災害弱者対策について伺います

近年の地震災害や昨年の浸水被害を受け、災害弱者対策が論議されるようになりました。

杉並区でも検討されているようですが、まず、支援強化の取組みについて伺います。

災害弱者対策として、火災に関しても注目すべきと考えます。

最近、区内でも多く火災が発生しています。

平成17年度の消防白書によると、建物火災による死者数の約9割が、住宅火災によるものです。

また、住宅火災による犠牲者の約6割が、65歳以上の高齢者であります。

さらに、住宅火災による死亡の原因の6割が、逃げ遅れとなっています。

これらのデータから、住宅火災において逃げ遅れた高齢者が、死亡するケースが多いということがわかります。

本年6月1日の消防法改正により、新築住宅の火災報知器の設置が義務付けられることとなりました。

既存住宅への設置も、最長平成23年5月31日までに行わなければならないと、義務付けられました。

東京都では、他の自治体に先駆け、平成16年10月より新築住宅への義務化が定められ、既存住宅へは、前倒しで、平成22年4月1日までとなっています。

火災報知器には、熱感知式と煙感知式がありますが、消防署によると、比較的安価な電池式の煙感知型火災報知器で十分だとのことです。

ちなみに、電池式は長いもので10年間、電池を交換しなくても済むようです。

火災報知器の有用性については、火災100件あたりの死者数は、住宅用火災報知器などの無い場合の6.7人に対して、火災報知器などがある場合、2.1人というデータがあります。

また、住宅用火災報知器の取り付けが進んでいる、アメリカやイギリスでは、取り付けを推進する前と比べて、火災による死者数が半減したとのデータもあります。

義務化における混乱は、十分留意しなければなりませんが、火災の早期発見や、犠牲者を無くしていくためにも、住宅用火災報知器の早期普及は必要と考えます。

そこで、安全安心のまちづくりを掲げる杉並区においては、全国に先駆け、災害弱者支援として、独居高齢者や身障者世帯への助成制度を含めた配布を検討してはと考えますが、御所見を伺います。

災害弱者への支援は、何よりも地域の力が必要となります、火災報知器のようなツールを有効に生かすためにも、地域のネットワークの早急な整備も合わせて要望致します。

最近、火災報知器に関係した事件がマスコミで報道されています。

設置義務の法施行を受けて、特に、高齢者をねらった販売詐欺が、全国規模で横行し始めました。

以前、消火器でも同様の被害が話題となりましたが、やはり、消防署員や役所職員をかたり、1個数千円の火災報知器を20万以上の法外な値段で売りつけるという、悪質なものまで出て来ています。

義務化に向け、今後さらに増えることが予想されますが、こうした被害に対してどのように対応していくのか伺って、質問を終わります。