本年最後の質問

2011年12月24日

第4回杉並区議会定例会一般質問

気がつけば、今年も後わずか

連日の忘年会で、ベルトの穴一つ分ふくよかになってしまいました(笑)

さて、報告が遅れましたが、11月18日の本会議で一般質問に立ちました

行政へ問いたいことや提案したいことが多くあり、まとめるのに苦労しましたが、絞りに絞って喫緊の重要課題は網羅できたかと思います

質問内容のポイントと区からの答弁の要旨は以下の通りです

まずは、震災に関連する課題を中心に

冒頭、警戒避難区域への一時帰宅の状況を報告

その上で、震災の教訓として、リスクとの共存と地域の再生力の重要性を訴えました

Q.具体策として避難の安全性確保と円滑な救援救護活動のために、避難道路と震災救援所周辺の安全確保を提案

A.区として、安全確保は最優先課題として取り組むと明言(総合計画に区独自で耐震化、不燃化施策が盛込まれる予定)

Q.情報格差の解消のための地域情報化と情報リテラシー向上のための情報教育を提案

A.どちらも、前向きに取り組むと区の答弁

Q.ICTに関連して、情報化政策を独自に推進する部署の創設を提案

A.重要性を認識し、新たな組織の設置検討を行うことに初めて言及(7年前から質問を続けてきた)

子どもの体力作りとスポーツ振興の観点から

Q.就学前の体力作りプログラムを提案

A.策定中の「(仮称)就学前教育振興ビジョン」の中の検討課題とするとの答弁

Q.続いて、中学校の部活動の厳しい現状の改善を要求

A.今後、複数の学校での合同部活の推進や小中学校の連携を通して部活の活性化をはかると教育委員会より

Q.スポーツ施設の今後の方向性について質問

A.跡地活用を含め環境整備を行っていく

最後に、文化施策について

Q.文化施策推進のための常設の文化芸術振興会議の設置を提案

A.設置することに言及

Q.文化芸術振興条例の創設の提案に対しては、従来通りの姿勢を崩さなかったので、今後議員提案を視野に入れて検討することとします

Q.6年前に実現した文化振興基金の拡充を提案

A.今後は、対象事業内容の見直しを検討すると答弁

Q.区内芸術家育成の環境整備を要求

A.活動の場や機会の提供など、環境の充実に努める

Q.文化のまちづくりについて質問

A.杉並芸術会館で培った手法や人材を展開し、地域活性化を推進する

以上、多岐にわたっての質問でしたが行政側の前向きな答弁を引き出すことができました

質問の様子は区議会のHPで動画配信されていますので、興味のある方はこちらから

http://www.gikai.city.suginami.tokyo.jp/vod/23-04/231118.htm

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第4回定例会一般質問(一部割愛)

区議会公明党の一員として、区政一般における質問を行わせていただきます。

私たちは今回の震災で、当たり前の生活の中に常にリスクが存在するということを改めて実感しました。

今後、私たちはリスクの存在を意識し、リスクとの共存をどのように図っていくかを真剣に考えていかなければなりません。

では、質問に入ります。

はじめに、3.11後の杉並区の施策について伺っていきます。

まず、安全安心のまちづくりについて伺います。

震災直後、多くの被災地で行政機能が失われました。

救援の手が差し伸べられるまで、早い所でも3日以上かかったと言われています。

そうした中、地域住民が自ら保有する、食料、燃料、衣服などの資源を供出し、支え合いながら困難を乗り越えたことは、おおいに学ぶべき教訓であると考えます。

これは、地域が潜在的に保有する自立的、内発的な再生力、回復力と言えます。

生態学や環境学では、この力を困難な環境を生き延びる適応的な能力のこととして「レジリエンス」と呼んでいます。

あるシンクタンクは、この力を行政上のリスク管理の限界を超えた場合には大変重要になると指摘しています。

先の議会では、いわゆる行政の再生能力、BCPについて質問を行いました。

地域レベルの防災能力を高める事は当然ですが、財政上の限界があります。

行政が機能不全に陥っても、人は知恵を使い、共に助け合い、たくましく生き延びようとすることは、今回の震災でも明らかであります。

この共助の前提となるコミュニティの構築と、地域に存在するあらゆる資源を活用するノウハウを蓄積することが、再生能力いわゆる「地域レジリエンス」を高めていくことになると考えますが、区のご所見を伺います。

23区でも、最も危険だと言われる木造住宅密集地域を抱える当区にとって、耐震化及び不燃化は大きな課題であります。

震災以前から、我が会派から質問や提言を行ってきましたが、特に震災以降は最重要課題として議会でも多く議論されています。

東京都でも今月、住宅密集地域の不燃化を加速させるため「不燃化10年プロジェクト」を立ち上げ本格的な施策を開始することとなりました。

東京消防庁のデータによると、空地面積や避難道路の面積などから、杉並区は震災時の延焼危険度が非常に高い地域とされています。

いわゆる燃えやすい街ということです。

基本構想答申案にも、災害に強いまちづくりは重要なテーマとなっています。

特に木密地域は基盤整備が遅れていることから、災害時の延焼防止、避難、救援活動などに重大な問題があると指摘されてきました。

現状では震災対策は、まだまだ十分とは言えませんが、今後、区民の安全安心確保のため燃えにくく、倒れにくいまちをどのように作り上げていくのか、区の考えを伺います。

杉並区の特徴として、特筆すべきは避難道路面積が狭いという事です。

道路において私道の占める割合が高く、更には狭隘道路が非常に多く、震災による建物の倒壊や火災によって通行不能となることを想定しなければなりません。

また、発災が冬であれば北風、夏であれば南風と季節によって延焼の状態を見極めながらの避難が強いられる事も考えられます。

震災対策として避難路の確保は大きな課題であります。

当然、将来的には消火活動が困難な区域の解消や、避難道路を確保するため、狭隘な主要生活道路の改善を進めるとともに、道路、公園等のオープンスペースの確保に向け、土地区画整理事業等による計画的な整備を進める必要がありますが、大変な時間が必要です。

地震発生のリスクが高まる中、震災救援所等へ区民が安全に避難をするためにも、また、円滑な救援救助活動をおこなうためにも、まずは避難道路及び救援所周辺の安全を確保すべきと考えますが、区のご所見を伺います。

次に、地域情報化政策について伺います。

第2回定例会の一般質問にて、震災時における情報化政策について質問をおこないました。

特に、区民に対して情報格差を無くすべきであると申し上げ、防災情報にスマートフォン用のアプリを活用するよう提案をさせて頂きましたが、先の補正予算で早速、防災アプリ作成費用が計上されたことは多いに評価するものです。

さて、震災を機にライフラインとしてのICTの重要度が増してきたと言えます。

震災直後のツイッターなどのソーシャルネットワークが活躍をしたことは周知の通りであります。

また、震災後においては、地震情報、放射線量情報、節電停電情報、交通情報等の情報が積極的に発信され、情報の受け手だけではなく、発信する側もライフラインとしての重要性を認識したことが分かります。

注目すべきは、これまでICTに関心を示さなかった高齢者の意識に変化が現れた事です。

特に被災地の高齢者は、災害情報などの入手だけでなく、孤立する不安から人との絆を求めて、ICTの利用に関心を持つ人が増えているとのことです。

デバイスとしてのタブレット端末やスマートフォンの操作性の向上も、ICTに対する抵抗感を和らげていると言えます。

震災以後、情報格差をいかに解消するかが焦点となりましたが、区民サービスの向上と行政改革という観点からも、ICTをライフラインと位置づけ地域情報化を推進する必要があると考えますが、区のご所見を伺います。

今後、こうした環境の変化によって区民の情報リテラシーの向上が進んでいくものと思われます。

一方、その変化のスピードに対応できる能力をいかに身につけていくかという課題も発生します。

以前にも提案致しましたが、情報が氾濫する社会環境の中で、子供たちが正しい情報を取得し活用できる知識を身につける事は重要であります。

特に、スマートフォンやタブレット端末は携帯電話の数倍、数十倍の情報を簡単に手に入れる事ができるモノであり、ネット犯罪に巻き込まれてしまう可能性が高まることが予想されます。

震災時に携帯電話が繋がらなかったことも要因と思いますが、スマートフォンを買い与える保護者が増えているようです。

子供たちにとって使い方を理解しなければ、携帯電話以上にリスクの高いデバイスだと言えます。

再度提案致しますが、子供たちの適正な情報リテラシー向上のため、小中学校での情報教育を充実させて頂きたいと思いますが、教育委員会のご所見を伺います。

次に、10月末で、情報政策監が退職されました。

約2年にわたって庁内システムの適正化に尽力し、多大な成果を残して頂いたことは大いに評価するものです。

さて、この情報政策監の導入を数年前に我が会派より提案させていただきましたが、その理由は庁内に情報化政策を司る部署が存在しなかったからであります。

情報システム部では、庁内システムのコントロールはできても、全庁的な、また将来構想を前提とした地域情報化などの情報化政策を推進することは大変困難でありました。

安全安心のまちづくり、超高齢社会に対応するツールとしてICTは欠かせないものであり、電子通貨事業など地域活性化事業を推進していく上でも情報化のグランドデザインを描く事は大変重要であります。

今後、変化の激しいICTに対応し、地域情報化を始めとする情報化政策を戦略的にまた積極的に推進する部署が必要と考えますが区のご所見を伺います。

次に、こどもの体力づくりとスポーツ振興について伺います。

体力は、人間のあらゆる活動の源であります。

子どもの時期に運動を行うことは、成長や発達に必要な体力を高め、身体的能力の基礎を養い、病気から身体を守る体力を強化し、より健康な状態をつくっていくことにつながると考えます。

また、子どもの体力低下は、将来的に国民全体の体力低下につながり、生活習慣病の増加やストレスに対する抵抗力の低下など、健康に不安を抱える人が増え、社会保障費を圧迫し、社会全体の活力が失われる事態が危惧されます。

子どもの体力低下の原因は、外遊びやスポーツの重要性を学力と比べ軽視する傾向が進んだこと。また、生活様式の変化が、身体を動かす機会の減少を招いているとの指摘があります。

今日の社会においては、私たち大人が、子どもたちを取り巻く環境を十分に理解し、屋外で遊ぶことや、スポーツに親しむ機会を意識して作っていく必要があると考えます。

また、「よく食べ、よく動き、よく眠る」という健康3原則をふまえた基本的な生活習慣を身につけることも重要であり、そのためには家庭における保護者の積極的な関わりが不可欠であります。

まず、子供の体力作りについて教育委員会としての考えを伺います。

体力の低下と切れやすい子供の脳に密接な関係があることを研究している信州大学の寺沢宏次教授によると、日本の子供が切れやすくなった原因に、脳の抑制機能が未発達であることだそうです。

「現代の子供は、30年前の子供に比べ大脳活動の発達の遅れが見られるが、これは、運動や他人とのコミュニケーションという、ダイナミックな刺激が無くなり、昔ほど前頭葉を使わなくなったことが原因では」と、その因果関係の研究を続けています。

また、松本短期大学の柳沢秋孝教授は「幼児期の脳は、運動をすることによって著しく成長する」と言われています。

研究対象として、松本市にある「私立やよい保育園」での取組みが紹介されていますが、3年間運動保育を受けた子供は、そうでない子供より前頭前野の46野が発達していることが証明されています。

さらに、運動保育を受けた子供たちが小学校へ上がってからの追跡調査も行われ、運動保育を受けた子供たちは、他の子供たちに比べ、注意力や抑制力が高いということがわかりました。

このように、幼児期における運動は身体的、機能的な成長だけでなく、脳の成長に大きな影響を与えている事が研究によって裏付けられています。

これは、小1プロブレム等の問題解決の糸口になるのではと考えます。

当区においても、就学前の体力作りに関するプログラムを策定し実践してはと考えますが、教育委員会のご所見を伺います。

次に、中学校の部活動について伺います。

秋の中体連の陸上競技大会に参加し愕然としました。

この2年間で参加校が11校から7校に減っていたからです。ということは、陸上部が4校廃部になったということになります。

これは、陸上部に限った事でありません、あえて指摘は致しませんが問題は、はっきりしているはずです。

これまで、部活の重要性と環境改善のため何度も議会で取り上げ、予算も大幅に増額して頂きましたが、一向に改善の兆しが見え無いどころか、悪化に拍車がかかっていると言っても過言ではないと思います。

教育長は議会での質問に対し「部活動は、生徒の個性の伸長、豊かな人間関係づくり、目的意識を持った生活の創造と、本区の教育改革における豊かな人間性の育成の推進にもつながる大変重要な教育活動であると考えております。」と答弁されました。

現在、運動部の部活動が大変厳しい状態にありますが、教育委員会はどのように認識されているのか、また、今後、どのような取組みを行っていくのか、ご所見を伺います。

次に、競技スポーツの環境作りについて伺います。

区内スポーツ施設利用者の延べ人数が120万人超え、競技人口の増加に環境が追いついていない状態が続いています。

野球に次いで多いと言われる、区内のサッカー人口は8000〜9000人で、クラブチーム132団体が協会に登録されていると伺いました。

これだけのチーム数が、僅かしかないグラウンドで練習したり大会を開いたりということは大変困難であり、なんとか競技場をとの強い要望も頂いています。

改めて申し上げますが、人口55万都市杉並の公認競技場が和田堀プールと上井草スポーツセンタープールだけとは、競技スポーツにとっての環境があまりに寂しすぎると言わざるを得ません。

陸上競技場、野球場、サッカー場、総合体育館、武道館などの設置に、区内スポーツ関係者からの要望は日増しに高まっています。

現在建設中の済美山グラウンドや東電グラウンド、久我山運動場など、今後本格的なスポーツ施設が設置可能な場所が取りざたされていますが、スポーツ施設について区はどのように考えているのか、ご所見を伺います。

次に、文化施策について伺います。

これまで、時限的に懇談会を設置してきましたが、文化政策を進めていく上で常設の文化芸術振興会議が必要と考えますが、ご所見を伺います。

2000年に文化芸術振興基本法が制定されたことを受け、多くの自治体で振興条例が制定されてきました。

しかし、理念条例の宿命か、おしなべてどの自治体も同じような条文となっており、本来の役割を果たすものとは決して思えない条例ばかりであります。

役に立たない条例を策定しても意味がありませんが、当区に於ける文化芸術振興の方向性や施策のありかたについては、何らかの指標を明示する必要があるのではと考えます。

文部科学省では、日本再生重点化措置として、文化芸術振興条例を制定した自治体に対し、地域社会の再生の取り組みとして、振興策への助成を検討しているようです。当区に於いても、50年、100年先を見据えた振興条例を検討してはどうか、ご所見を伺います。

文化振興基金のありかたについて伺います。

平成17年度に創設され、これまで多くの文化芸術関係者に利用されてきましたが、素晴らしい制度であると大変好評であります。

文化都市杉並にふさわしい施策でありますが、6年が経過し事業の見直しも必要ではないでしょうか。

また、これまでの助成対象事業は鑑賞型の事業が中心でありましたが、区内芸術活動のさらなる底上げを図るためにも、制作過程や準備の段階へも対象拡大しては如何か、ご所見を伺います。

日本において、文化芸術を取り巻く環境は大変厳しいものがあります。

バブル期に投資の対象となった絵画などは20分の1まで下落しているとも聞いています。

また、景気の低迷により、企業メセナのような民間における芸術振興への支援活動が縮小してきましたが、更に、この震災が拍車をかけています。

今や国内の文化芸術振興は一部を除いて、崖っぷちの状態ではないかと思えるほどです。

雇用保険に加入できないなど社会的地位が低いと言われ、厳しい環境の中で活動している芸術家を支援する仕組みの必要性については、これまでも議会でも取り上げてきました。

特に中央線沿線を中心に、全国から多くの若者が様々なジャンルの芸術活動の場として杉並を目指して集まってきます。

区内芸術家育成の環境を充実すべきと考えますが、ご所見を伺います。

まちづくりと文化は一体不二のものであります。

元気な街、地域には素晴らしい文化が根付いており、その文化的魅力が街を活性化させ人を引きつけていくわけです。

杉並区における、文化のまちづくりの推進について区の取組みを伺います。

最後に、私達、杉並区民の豊かな生活は東日本の方々の力によって支えられてきたことを忘れてはなりません。

区長は、最後まで復興の支援をすると明言されました。大変に誇らしく、また嬉しく思います。

杉並区に新たな「絆」という文化を築いていくことが、大震災からの「人間の復興」への道筋となることを信じ、質問を終わります。