富士山
つかの間の演劇鑑賞
ライフワークになりつつある、自称「杉並の文化芸術振興の旗振り役」としては、文化芸術を語るには、まず自分の五感で体験するしかないと考え、忙しい時間の合間をぬって様々なジャンルのイベントに出掛けるように努めています
以前、日本美術家連盟の方にお会いしたとき恥を忍んで幾つかの質問をさせていただきました
「素人はどうすれば目を養うことができるのですか」-「とにかく、数少なくても一流のものに触れることです。駄作をどんなに沢山見ても感性を磨くことはできません」
「作品をどういうふうに見ればいいのですか」-「自分の直感でいいのです。好き嫌いがあってあたりまえなんですから」
と私の愚問に、丁寧に答えてくださいました
美術館や個展に行くと肩の凝る思いをしていましたので、嬉しいアドバイスでした
先日、ある劇団の観劇にいってきました
50年近い歴史のある舞台とのことで、事前に内容を調べ多少の期待を持って観ました
シンプルなストーリーには批評のしようがありませんでしたが、古めかしい舞台演出には正直がっかりさせられました
昨年、ご招待頂いた手織座の「楢山節考」があまりにも感動的な舞台でしたので、つい比較をしてしまいました
時代に媚びた文化芸術はすぐに忘れ去られますが、時代に受け入れられないものも滅んでいきます
現代人の感性は情報の氾濫により多様化しています
本物を見極める目を多くの人が持つようになりました
作品を創り出すアーティストの進化が求められる時代だと感じさせられる劇でした