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2010年2月12日

質問
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区議会第1回定例会


気がつけば、もう2月です

本日より議会がはじまりました
今議会は平成22年度の予算議会でもあります

初日からTV局の取材が4社も入りました
減税自治体構想の取材だそうで、また、いろいろとにぎやかな議会になりそうです

代表質問は幹事長の役目ですので、初挑戦となりました
区長の平成22年度の予算編成方針に対しておこないますが、多数会派順ですので、トップバッターで代表質問に立ちました

一般質問と違い、予算に関わる内容全般に渡っておこないます
質問数も、私の場合一般質問だと多くても10問程度ですが、今回は40問を超えました

ああでもない、こうでもないと悩みながら、原稿用紙約30枚分の質問原稿を作成するのに、新年会やイベントの合間を縫って、10日間ほど費やして仕上げました

いろいろ考えた末、今回のテーマを「地方主権」と決め、内容を構成しました

以下、質問内容を掲載しますので
お時間のある方は、読んでみてください

2010年第1回定例会代表質問

私は、杉並区議会公明党を代表して、区長の平成22年度予算の編成方針と、その概要及び当面する区政の課題について質問いたします。
 今、我が国の政治・経済は混迷が続き、時代が行き詰ってきた感があります。今こそ閉塞感を打ち破り、未来に希望の持てる日本を創るためには、戦後システムとして存続してきた「お上」依存の中央集権・官僚主導の行政の在り方を改革し、真の「国民主権」型の社会を創造することが急務であることが叫ばれています。

 地方自治は我々住民の生活に深く係わると同時に、税財政・法制等、国と地方の制度的枠組み全般に複雑に関係しています。そうした中、「地方主権」社会の実現に向けて、基礎自治体である杉並区が、できることから着手し、透明で開かれた行政へと突き進み、やがては国をもリードする改革の推進者として邁進していく役割があると考えます。

今回の予算の編成については、「『地方主権』こそが、活力ある日本の未来を創る道である。」との信念のもと、我が会派はそのような「国をリードする地方主権の主体者」としての自覚をもって、取り組んでいく決意を固めているところであります。

さて、歴史的な政権交代を経て、高い支持率で発進した鳩山内閣ですが、普天間基地移設問題や、対策なき「デフレ宣言」が逆に景気を冷え込ませたこと。また、戦略なき削減とまで酷評された「事業仕分け」など、鳩山総理のリーダーシップに疑問符が付けられたところです。
さらには、「箇所付け」の発覚で明らかになったように、地方主権戦略会議を立ち上げたにもかかわらず、実質、中央集権体制が更に強固になった感が否めません。
とりわけ国民に不信を与えたのは、政治と金の問題であります。
詳細は申し上げませんが、鳩山総理と小澤幹事長の政治資金に関する、とうてい我々の感覚では理解し得ないこの問題は、クリーンであるべき政党と、疑うことなく政権を任せた有権者への裏切りであります。
・政治の信頼回復をかかげてきたはずが、政治不信を幾重にも増大させている状況は、国民の期待が大きかっただけに、あまりにもお粗末な政権運営としか表現のしようがありません。
理念無き政治は、けっして国民に幸福を与えることは出来ないと考えますが、区長の現鳩山政権に対する評価と、今の日本の政治における課題と方向性について、どのように考えられているのか伺います。

現在、日本経済が抱える課題は、グローバルインバランス(国際収支の不均衡)の表面化が要因であり、大きく冷え込んだ輸出産業を立て直し、産業構造転換を中心とした内需をいかに掘り起こすかにあります。
また、物価が持続的に下落するデフレは日本経済の成長を妨げ、それが税収減となって国家財政に大きなダメージを与え始めています。

政府は昨年末に決定した、新成長戦略の基本方針の中で2020年度までの国内総生産(GDP)成長率を名目で3%、実質で2%を上回るという目標を掲げましたが、その数値の具体的根拠が示されないままであります。そうした政府の姿勢に対し「戦略無き財政再建」との厳しい批判も上がっています。
そのような中、今年度の一般会計税収は、景気低迷による企業業績の悪化で法人税が急減することなどから、37兆円程度に落込む見通しであることが明らかにされました。
 財源不足の対策として赤字国債を増発せざるを得ず、当初予算と合わせた新規国債発行額は、44兆円と63年振りに税収を上回る異常事態となっています。
また、内閣府は、国と地方の財政がどれだけ健全かを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)について、2009年度の赤字幅が過去最悪の40兆6千億円になるとの推計値を発表しました。
赤字幅は08年度の16兆1千億円から2.5倍に膨らんだことになります。
政府は財政健全化への道筋を早急に示す必要がありますが、子ども手当の満額支給・高速道路の無料化など歳出増加政策は目白押しであり、財源確保の道筋が不透明な中、財政のやりくりは厳しさを増すばかりであります。
そうした当面の課題がある一方、深刻な景気・雇用への対策が急務であります。
第2次補正予算が成立しましたが、後手後手の経済政策は、深刻な景気を刺激するだけの効果が出ているとは思えません。一刻も早い現実的な景気対策が望まれます。

それでは、区の財政について伺います。
区の財政運営については、20年度決算から本格実施されている公会計制度の改革をふまえ、短期的なフロー視点のみではなく、中長期のストックの展望も含めた視点が必要であることを、これまで会派としても質問・主張してまいりました。
とりわけ、現下の先行き不透明な景気と、不安定な政府の財政基盤という環境下にあって、安定的な公共サービスの提供を可能にするためには、区が健全な財政を長期にわたり維持していくことは、いやまして重要になっています。
・区としては、中長期的な区財政の見通しについては、今後どのような仕組みで管理をされていく考えかお示し願います。
・また、現段階で考えうる、区の財政を取り巻く環境変化の予測については、どのようなものがあるか併せて伺います。

次に、行財政改革の検証と今後について伺います。
山田区政10年における行財政改革は「小さな区役所で五つ星のサービスを」の下、職員数1000人削減の目標達成。また、平成12年度に942億円であった区債残高を21年度末で179億円まで削減と、史上初の自治体運営である、起債残高ゼロを目前にしています。
財調も11年度に19億円であったものを21年度末には208億円まで増加させることができました。
ここにいたるまで、全国をリードする様々な施策を講じ、行政サービスを低下させることなく改革を進めてきたことは、大いに評価するところであります。
日経行政サービス調査において、杉並区の行政革新度が、平成10年の第1回調査での33位から、20年には第3位と大きく順位を上げたことからも、改革の成果の一端を見て取ることが出来ます。
・さて、これまではコストを意識した改革が行われてきました。
それは当区にとって大変意義のあったことと評価をするところであります。継続的改善は今後も必要であり、その意味において区長の姿勢には共感いたします。
しかし、現在のような当区の財政下、区長が言う「たゆまぬ努力」とは、今後どのような方向性を目指して改革を行なうとお考えか、ご所見を伺います。

次に地方分権改革と都区政度改革について伺います。
・現政権は「地域主権は一丁目一番地」と言っていますが、問題は都と区の関係性のみにとどまらず、国と地方自治体との関係性をも抜本的に考えていく必要があります。
地方の自主性の確立という観点において、区長は現鳩山政権の地方分権改革の動きについて、どのように考えているかご所見を伺います。
・また、これまでの中央集権体制を廃し、国、道州、基礎自治体の役割分担を明確にし、それぞれが独立した権限とみずからの税財源をもつことで、地域が自由で独創的な活動をできるようにするという「地域主権型道州制」という考えがありますが、区長はどのように評価されているのか、ご所見を伺います。

次に、区政運営の基本的な考え方について伺います。
我が党は、「自助・共助・公助の調和した、地域で支える協働型福祉社会の構築」が、これからの地域福祉のあり方であると考えます。
・「常に先手を打つ」ということにおいては、単に緊縮財政を心がけるだけの考えではなく、「時代の先を読む」眼力が問われると考えます。それは行政だけではなく、民間企業やあらゆる団体において言えることです。
そして、その考えを杉並区において、区民や協働を担うパートナー等といかに共有し、共感が得られるかが問われてくると思いますが、ご所見を伺います。

次に、22年度予算の基本方針「杉並改革で、明日を拓く」について伺います。
・基本方針の説明から、厳しい現況が過ぎるのを単に耐え忍ぶだけの期間ではなく、次の時代を見据え、しっかりと準備を進める時であると、区は認識していると理解しています。
しかし、財政が厳しいということは、その背景にある納税者、及び区民の生活の厳しさの表れであるということも認識するべきであります。
そのような意味において、来年度の予算を編成する上での基本的な考え方として、区の健全な財政を堅持しながら、区民の生活を守るセーフティネットをしっかりと確保する責務が行政にあると考えますが、区長のご認識を伺います。
・一方、現政権における国政に目を転ずると、予算編成の哲学の不明確さや経済成長戦略策定の遅れなどから、行政の責任感が果たしてどこまで認識されているのか、大きな疑問を感じざるを得ません。
国政の動向については、当区の予算編成にも大きな影響を与えることになると思いますが、ご所見を伺います。

続いて、主要な施策について、伺っていきます。

まず、「足元を固めて明日を拓く」の項から、「緊急経済対策」について伺います。
・プレミアム付「なみすけ商品券」は、多少の問題はあれ、区民の評価は概ね好評であったと思います。
同施策の地域経済における効果と施策の評価、そして来年度も再び同施策を実施するに至った経緯を伺います。
・一方、区内事業者に対する融資資金の措置、契約入札における区内事業者限定の発注枠の拡大、公共工事の予算措置等を来年度も継続することを表明されていますが、今年度実施した施策については、その効果をどのように評価されているか。
またその上で、改善すべき点や方向性については、どのように考えているか、伺います。
・雇用については、従前は国や都レベルでの施策という認識もありましたが、今回、区が独自で雇用施策の拡充を打ち出したことは、地方主権の基礎自治体として、一歩前に踏み出したことであると考えます。
区のこのような姿勢を高く評価いたしますが、現況の国や都の雇用政策への評価と、同分野において区が新たに担うべき役割についてどのように考えるのか、改めて伺います。

次に「福祉と医療のセーフティネット」について伺います。
・今回の予算においても、我が会派が、これまで主張してきた保護者負担の軽減を含め、保育環境の充実にも精力的に取り組んでいる姿勢は、高く評価するところです。
しかし、毎年繰り返される「待機児童」問題については、長期的な計画・戦略が必要であると考えますが、区としての待機児童問題解消に対する考えを改めて伺います。
・子ども手当てについては、実質的には「児童手当の拡充」と考えます。
子ども手当てのみでは、現金給付が本来の目的に使用される保証がないと思いますが、区として、子育て応援券とのミックスした仕組みを考案したことは評価いたします。
このような考えに至った経緯、また現政権の「子ども手当て」について区長のご見解を伺います。
・高齢者福祉について伺います。我が党として、全国で介護保険制度に関する総点検運動を行なったところ、特養ホームやグループホーム等、施設が不足している現状が浮き彫りになりました。
区は昨年7月に策定した「高齢者の安全・安心プラン」の中で、施設整備については、今後4カ年で待機者解消を目指す旨を発表されました。
基礎自治体としての区が現状を打破し、来るべき高齢社会に向けて、むしろ国をもリードするような、新しい発想と気概で進めていくべきであると考えますが、改めて区長の決意を伺いします。
・「長寿応援ポイント事業」は我が会派の主張でもあり、高齢者の生きがいと健康を増進する施策として全国初の取り組みであります。
これからの施策の充実に大きく期待するところですが、まだ短期間ということもあり、認知度は十分とはいえません。今後の、より幅広い対象者への認知度向上について、お考えを伺います。
・とりわけ、同施策は、引きこもりがちな高齢者が、いかに生きがいをもって地域に参画して頂けるか、それを後押しする役割が期待されていると思いますが、今後その取り組みはどのように考えていくのか伺います。
・「救急情報キット」は我が会派の提案通り、災害弱者のための一助として実施に踏み切ることになったことについては、大変評価するところです。今後、同施策の活用については良くご検討頂きたいと思いますが、現在はどのように考えているのか伺います。
・障害者福祉については、本来であれば本年4月に自立支援法が改正される予定でありましたが、政権交代によって、基本法のあり方自体を抜本的に見直ししていくようであります。
障害者の社会参画を含め、ノーマライゼーションの社会実現のため、基礎自治体として区はどのような考え方に立つべきであるとお考えか、伺います。
・今般「杉並区地域医療体制に関する調査検討委員会の報告書の素案」がまとめられました。
同報告書では、「専門医療機能等の充実」、「救急医療対応力の強化」、「高齢者医療の充実」等について意見がまとめられています。
今回、予算方針にもある通り、「区民の命は基礎自治体である杉並区が守る」という観点から、区が独自に行う救命救急医療をはじめとして、杉並区における地域医療体制の方向性について、どのように考えているか伺います。
・女性特有の「がん検診クーポン事業」を、区が継続決定したことは、同施策を推し進めてきた我が会派としては最大限に評価するところです。
現政権が費用の半分を地方に押し付けるということは、国の責任を放棄した感があります。
こうした国の姿勢を率直にどう思うか、ご所見を伺います。
・再要望した、子宮頚がんワクチンについても、同様に大いに評価いたします。
他の自治体に先駆けて、この度、公費助成を行なうことを決断するに至った理由をお聞かせください。

この項の最後となる「危機管理対策」について伺います
・防犯パトロール隊、地域防犯パトロール、防犯診断等、地域や関係機関との連携で、区内刑法犯罪や窃盗犯罪の件数が、ここ数年激減しています。しかし、高齢者や女性を狙った、振り込め詐欺やひったくりなど、未だ区内でも連日発生している状況下、引き続き対策を講じなければならないと考えます。
区の防犯対策における現状認識と今後の取り組みついて伺います。
・危機管理という点では、昨年、区内でも大規模な火災が発生し、残念ながら犠牲者が出ました。
また、今年は阪神淡路大震災発生から15年を迎えたところでもあります。更には、先月、中米ハイチで発生した大地震は甚大な被害をもたらしました。亡くなられた全ての方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
ハイチの被害の深刻さに、改めて地震災害の脅威というものを認識させられましたが、そういう意味においては、防犯のみならず防災という視点も強く持っていなければならないと考えます。区のご所見を伺います。

次に「人づくり、まちづくりで明日を拓く」の項から、まちづくりと交通について伺います。
・「地方自治の究極は、まちづくりにある」と考えます。
来年度は駅周辺を中心に整備を行なわれますが、それぞれの沿線に文化・歴史があり、それぞれに特徴を持っています。
また、まちの景観や利便性はその地域の、一つのブランドでもあると言えます。
そのような、杉並の特色を活かした、まちづくりの整備を進めていくべきと考えますが、ご所見を伺います。
・また、高齢社会への対応や、環境に配慮した地域づくりという観点からも、交通インフラの整備は今後の大きな課題の一つでもあります。
区内の公共交通の役割と、方向性については、どのように考えるか伺います。

次に、みどりと環境について伺います。
・これまで、地域の声を活かした特色のある公園づくりを行なってきました。来年度の予算に含まれている桃井中央公園、阿佐ヶ谷北公園(トトロ)、与謝野晶子記念公園の3園についても、そのような考えが反映されていると思います。
まさに「地域の財産」ともいうべき場所でありますが、まだまだ活用されていない公園が見受けられます。
「花さかせ隊」や「公園育て組」など、地域と連携した取り組みは評価するところでありますが、そうしたソフト面の充実を含めた、今後の区立公園整備のあり方についての考えを伺います。
・公明党は2020年までにCo2 削減25%を主張しており、その点においてのみ、現政権と考えを一にしています。
しかし、現政権が、そこに至るまでの具体的な道筋を示していないことには、大いに不満を感じるところです。
区長は地球温暖化とCo2の問題については、これまで様々なご自身の考えを示されています。
ともあれ、環境負荷を少なくする技術や、生活様式のあり方についての異論はないものと認識していますが、改めて区長の環境政策への考え方をお伺いします。

次に、地域ぐるみで教育立区について伺います。
学校の改築及び耐震化については、財政状況が厳しい中、「生徒の安全を守り、快適な学習環境を確保するため」に、必要な事業を着実に進めるということは、非常に重要であり、大いに評価するところであります。
現政権が足踏みする中、何としても計画を停滞させることなく、推進していただきたいことを強く要望いたします。
・学校適正配置及び小中一貫教育の推進について伺います。
当区は「地域ぐるみ」という概念を教育の柱として位置付けており、地域と学校が密接に連携していくことは、学校運営において必要不可欠との考えに立っています。
地域との信頼関係構築にあたっては、区内初の統合校である天沼小学校のように、様々ご努力されていることは承知しているところです。
改めて確認いたしますが、学校適正配置を進めるにあたっては、どのような点に留意し、地域の納得や共感を得てきたのか、また今後、小中一貫教育の内容の充実を図りながら、どのように地域と協働する学校づくりを進めていくのか、区の考えを伺います。
・これまで区は、教育環境の整備について、学校支援本部や杉並師範館等、その枠組み作りを推進してきました。
この度、「魅力ある区立中学校づくり」の「合同学習会」や「合同部活動」などに代表されるように、枠組み整備から、学校の個別具体の活動を支える事業を本予算において計画されています。
私立中学校への進学の問題も触れていますが、区が考える「魅力ある区立中学校」とはどのようなものか。またそれを実現するために、現状の課題は何か。区の認識をお示し願います。
・国民読書年について伺います。
2008年6月、国会の衆参両院で、本年を「国民読書年」と制定する決議が全会一致で行われました。「文字・活字」という崇高な資産を発展させ、心豊かな社会の実現につなげていくため、同決議では「国をあげてあらゆる努力を重ねる」と宣言しています。
我が会派としては、ブックスタートをはじめ、様々な子どもの読書推進に関する提案を行なってきましたが、国民読書年に際して、区としては、子どもの読書推進についてどのように考えるか伺います。

次ぎに「百年の計で明日を拓く」の項から、減税自治体構想及び減税基金条例について伺います。
「杉並区減税基金条例」が今議会にて上程される運びであります。
同基金創設の基礎となる「減税自治体構想」に関して、1月25日、我が会派は「減税自治体構想に関する会派要望」を提出いたしました。
その中で、同構想は、1) 単年度主義の「使い切り予算」から脱却し、これまでの自治体財政運営のあり方に一石を投じる構造的な改革であること。
2) 長期的な構想のもと、積み立てを行い、減税をめざしながら大規模災害や経済環境の変化による大幅な税収等の減少にも備える「財政のダム」を構築するという、安定的な公共サービスの提供を可能にする仕組みの構築であること。3) 地方分権の時代にあって、杉並区独自としての高付加価値サービスとなり、将来世代のための「正の遺産」となり得ること。
などの理由から、同構想の考えには賛同する旨を述べさせて頂きました。
その上で、構想の具体的な実践についての要望事項を6点申し上げました。その内容に沿って以下、改めて質問します。
・減税のあり方や、積み立て及び基金運用の基本的な方針の決定については、区長の専権的な判断のみに委ねるのではなく、議会や区民の意思を充分に吸い上げ、それを誠実に反映する体制をつくることについてはどうお考えか。
・その(上記の)目的を達成するためにも、基金の状況及び行財政に関する情報公開を更に推進し、広く周知徹底に努めるべきと考えるかいかがか。
・将来の減税が、現在の区民に対する行政サービスの低下を犠牲にしてまで行われるべきではないとの原則を堅持し、特に福祉や教育の分野など、区民生活の後退につながるような予算削減は行うべきではないが、いかがか。
・「財政のダム」の機能が最大に効果的に活用されるよう、条例の目的にも明記した上で、基金の処分の時期や方法については、よく検討し、現行の災害対策基金とは整理統合した上で、重複を避けるべきと考えるがいかがか。
・基金の運用については、「確実かつ有利な方法」を徹底して研究し、実践するべきと考えるが、いかがか。
・最後に、区民の福祉が更に増進する全国模範の自治体財政運営をめざして、今後も行革や健全な財政への取り組みを積極的に研究、その実践に不断に努めるべきあると思いますが、区長の決意を伺います。

次に、人づくりについて伺います。
・私どもとしては、「社会のために教育があるのではなく、教育のために社会がある。将来の宝である子どもたちを最優先に考える社会であるべき」だと考えています。
また、「誰もが自分らしく生きることができる社会をつくるためには、教育の深さこそが一人ひとりに幸福をもたらし、社会の未来を築くことになる」との考えに立っています。
区は「教育憲章」の制定を計画されていますが、同憲章の制定自体、本区の今後の教育施策において、どのような意義をもつことになるとお考えか、伺います。

最後に、百年の計のまちづくりについて伺います。
まちづくり担当副区長を設置してから約2年が経ちました。
同副区長の尽力もあり、「高井戸公園」、「和田堀公園・済美山グランド」、「善福寺川水害対策」等、我が会派がこれまで訴え続けてきた、数々のまちづくり施策が、東京都の来年度の予算案に含まれることになりました。これまでの区の取り組みについて大いに評価をするところです。
・改めて確認します、「高井戸公園」については、用地取得を早急に実現するためにも、都における「優先整備区域」の指定に向け、必要な措置を着実にかつ迅速に進めるべきであると考えますが、ご所見を伺います。
・「和田堀公園・済美山グランド」については、これまで都議会・区議会公明党が連携をして公園取得に取り組んできました。
同公園用地については、区長の公約でもあり、区民の悲願でもある陸上競技ができる公園設置の実現に向けて、更に尽力をして頂きたいと思いますが、決意をお聞かせ願います。
・「善福寺川水害対策」については、2005年の大規模水害を機に、区と都が一体となって、これまで中下流域を中心とした整備事業を推進してきました。
昨年、我が会派の一般質問において、「善福寺川沿いの公園・緑地等を活用し、約35,000立米規模の調節池を都が検討中で、22年度の予算案で調査費を要求した」との答弁がありましたが、現段階における都の上流域への対策について、地元住民の安全・安心のために、早期の実現にむけて区は更なる働きかけを進めるべきであると考えますが、ご所見を伺います。
・平成20年に「杉並百年の計」として「杉並区景観条例」を制定し、「まちづくり条例」の改正をおこないました。そこで、本区の百年に及ぶまちづくりに向けたビジョンについて、現段階ではどのようにお考えか伺います。

さて、縷々述べてまいりました。
私たち区議会公明党は、冒頭述べた通り、時代の変革を座して待つのではなく、変革の主体者としての自覚に立ち、地方主権実現のために、尽力して行かなければならないと考えています。

「過去の因を知らんと欲せば、其の現在の果を見よ。未来の果を知らんと欲せば、其の現在の因を見よ」との至言があります。
現在起きている状況を見れば、過去の原因がわかる。
現在やっていることを考えれば、未来に何が起こるかわかる、ということであります。
杉並の100年後を考えるとき、今我々の成すべきことが間違っていなければ、やがては歴史が証明してくれるものと信じます。
勝海舟は、すべての政治に携わる者は「有道の人」にならなければならないと説いています。有道とは「正しい道にかなっていること」であります。
今、理想を堅持しつつ「有道」であることを信じ、地域のため、暮らしを守るために、この激動する変革の時代を全力で乗り切って行くことを決意し、杉並区議会公明党の代表質問を終わります。