第2回定例議会にて初の一般質問
6月16日より昨日まで第2回定例議会が開かれました
区長の所信表明演説に始まり、各会派の代表質問、一般質問、付託された議案を各委員会にての審議、最後に本会議にて各議案の採決をおこなうという流れでしたが、全てが初めてづくしで少々くたびれました(^^;)
とりわけ、我が会派の慣例!?となっている新人議員のデビュー戦としての一般質問は、荷が重い出来事でした
先輩議員からのアドバイスを受け、選挙期間中にお訴えしてきたことを踏まえて、支援者の皆さまから戴いたご要望の中から、身近な事を盛り込んだ内容で挑みました
さすがに壇上に上がった時には、足に震えが走りました
議場の雰囲気に飲み込まれないよう、緊張感と戦うのが精一杯だったように思います
事前調査、勉強の時間が足りず、議会質問としては少々力不足だったなあ、と後悔しておりましたが、
カラーバリアフリーにつきましては、区長の答弁を引き出すこともでき、他の会派の議員からも「簡潔で、良い内容でしたよ」と声をかけられ、まずはホッと胸をなで下ろした次第です
まだまだ、勉強不足で未熟であることを痛感させられた議会でしたが、これからも一人前の議員として、皆さまのご期待に応えられるよう一生懸命努力してまいりたいと思います
PS.思いやりのかけらもない理事者(お役人のこと)のいい加減な答弁に、少々熱くなってしまい、新人らしからぬ怒りの再質問をおこなってしまいました(^_^;)
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一般質問の内容を掲載させて頂きます
杉並区議会公明党の渡辺富士雄でございます。
区民の皆さまの代表として、本日初めて、この場に立たせて頂くこととなりました、選挙に於いて訴え続けてきました通り、生活者としての目線で感じたこと、また、区民の皆さまから伺ったご意見、ご要望の中から身近な問題を含め3点質問させて頂きたいと思います。
始めに、産業商工会館の設備についてでございます。
最近、近隣の老人会の方と話す機会がございました。産業商工会館での催しに参加する際、急な階段しかなく、上部階に上がることが大変とのことで、なんとかエレベーターを設置して欲しいとの強いご要望をいただきました。
私も何度か行った場所ではございますが、確かに、そのデザインを優先した構造はバリアフリーとはおおよそかけ離れた使い勝手の悪い内容であり、トイレ一つとっても手すりのない階段を利用するしかない現状であります。
交通の便も良く100名以上収容できるホールを擁する当該施設は、今後、杉並公会堂建て替えにより利用頻度は増すと予想されます。
高齢者、身障者が上部階の部屋、特に3階ホールを利用する際でも、狭く急な階段を利用するしか方法がありません。階段用の昇降機もありますが、聞くところによりますと、操作が大変でとても普通に使用できる代物ではなく、倉庫に眠っておりました。
エレベーター設置につきましては、かなり以前より要望はあったと聞いております。
平成6年度の改築工事でも実現できなかったとのことですが、いまだにエレベーター設置は不可能であるのか、ご説明を戴きたいと思います。
また、財政が厳しい折、早急な建て替えが難しいことは承知しておりますが、もし建て替えが前提でなければ、エレベーター設置が不可能とのことであるならば、公共建築物のバリアフリー化の推進は当然必要であると考えますので、少しでも安全で安心して利用できる設備の設置を要望致しますが、その点についての取り組みをお聞かせ願いたいと思います。
つぎに公団荻窪団地の建て替え問題についてでございます
団地及び周辺住民の方で構成される建て替え懇談会も開催され、建て替えに向け具体的な動きが出てまいりました。しかし、今後の建て替え工事につきましては、周辺環境の問題が大きな焦点となると考えられます。
特に工事車両の通行する道路については、隣接する都営荻窪団地の建て替え工事が、1年以上延期された理由の最大の要因であり、未だに周辺住民の納得を得られないままになっていると聞いております。
公団荻窪団地では、さらに規模の大きな工事となるにも関わらず、道路事情は最悪であり、大型の工事車両が通行可能な道路は、1本ないし2本程度であると考えられます。
特に利用頻度が高くなり、数年にわたって工事車両が通行するであろう、旧環八から入って来る区道のバス通りにつきましては、安全性、排気ガスの影響等の環境悪化が考えられることから、沿道及び周辺住民の反発は必至であると思われます。
しかし、地域の活性化と周辺の治安、住宅事情の改善を考えると、建て替えは急務であり、事業を円滑に進める必要があると考えます。公団の事業ではございますが、区として調整するべきではないかと考えますが、ご所見を伺いたいと思います。
また、区内には他にも老朽化が進み、建て替えが必要な団地もございますが、区として、今後どう対応していくのか併せて伺います。
最後にカラーバリアフリー、いわゆる色覚バリアフリーについて質問させていただきます。
運転中に、目の前の信号が赤に変わったことに気づかず、交差点へ進入し危うく交通事故を起こしそうになった。
何度やっても思った通りの色が作れない、絵の具の調合ができず、とうとう絵を描くことを止めてしまった・・・。
実は私の父のことでございます。私の父は、ある特定の色が識別できない色覚障害者の一人であります。
充電中はLED(発光ダイオード)のランプが赤いが、充電が完了すると緑に変わる――。電気製品の説明書でよく見かける説明であります。
しかし、その変化が分からない人たちもいるのです。それが色覚異常の人たちであります。
各種印刷・出版物、広告・掲示物、ポスター・チラシのほか、インターネットのホームページなどもカラフルになり、色の氾濫が顕著になりました。そうした中、色で伝える情報などに対しても不自由なく暮らせる社会をつくろうというのが、カラー(色覚)バリアフリーであります。
みなさん、昔、色覚検査をやったことを覚えていらっしゃいますか?
色の付いた模様の紙の数字を読んでいき、最後に読めない模様があったと記憶しておりますが、あれが色覚検査であります。
当時は色盲検査と呼んでいたように思います。現在では、検査自体が差別を生ずるということから廃止されております。
また、色盲、色弱は差別用語にあたるとされ、色覚異常、色覚障害と言われるようになったと聞いております。
色覚障害は、遺伝による先天性のものがほとんどであります。先天性色覚異常は、全色盲、赤緑 色覚異常、青黄 色覚異常とに分かれますが、その大部分を占めるのが赤緑 色覚異常であります。
日本人男性で約5%(20人に1人)、日本人女性でも約 0.2% (500人に 1人)が、色覚障害を持っているとの国の調査結果が出ております。これは日本全体では男性の約 300万人、女性の約 12万人に相当いたします。小中学校40人学級に当てはめてみれば、男子20人の中には1人おり、男女合わせると100人の中に、2〜3人の色覚障害をもった人がいる計算となります。
このような現状をみますと色覚障害がわれわれの身近な存在であるにもかかわらず、最近では、マスコミ等に取り上げ始められたとはいえ、他のバリアフリー対策に比べて、一般にカラーバリアフリーに関する意識や認識は、決して高いとはいえない状況にあります。
そこで、まず教育の現場についてお尋ねします
これまで小学校4年次に色覚検査がおこなわれておりました。
14年度より、学校における色覚異常の検査が、差別やいじめなどにつながることから廃止されることになりましたが、一方で、検査の廃止に伴い、かえって教師や学校側が色覚異常の児童・生徒に対しての意識が薄れることが懸念されます。
今後の取り組みとしては、どのような対策を考えているのかを伺います。
また、色覚異常の子供にとって見づらいとされる赤色チョークを各学校で使用しているとのことですが、色覚異常者用の朱色の特殊チョークの導入をぜひ検討していただきたいと思います。
次に、区のホームページやパンフレット等の発刊物、掲示物等は、色に配慮したものとなっているのでしょうか、お伺い致します。
もし、取り組みがなされていないのであれば、今後カラーバリアフリーに配慮した取り組みをおこなっていただきたいと思います。
最後になりますが、インターネットやコンピューターの急速な普及によって、ますます多様な色彩を活用する機会の多い今日において、多くの色覚障害の方が抱える諸問題を克服するために、行政が先頭に立ってカラーバリアフリー対策を確立させていく必要があると考えます。
個別に小規模な対策を実施している自治体が幾つかございますが、区長が先頭に立ち、自治体として新しい取り組みをおこない、全国をリードする杉並としましては、現在進めています杉並区ユニバーサルデザインまちづくり中に、カラーバリアフリーをぜひ導入していただきたいと念願し、質問を終わらせていただきます。