進水式

進水式

昨年のことで申し訳ありません

私の親戚が海運会社をやっていますが、現在の２代目社長とは幼いころから、兄弟のようにして育ちました

先代から引き継いだ時、莫大な負債を抱えた会社でしたが、約１０年余りで会社を建て直し、県内でも有数の優良企業に育てあげました

昨年、その社長から、新造船の進水式をおこなうので、ぜひ出席して欲しいと連絡をもらい
広島の造船所へ行ってきました

オーナーの親族として、セレモニーに出席しましたが、初めて、テープカット（正確にはロープカット）による舳先へのシャンパン割りを経験させてもらいました
船の大きさは、総重量４万トン強、長さ２００ｍの巨大な貨物船で、間近で見ると、その大きさに圧倒されます

何隻目かの進水式だとのことですが、「ぜひ自分の船の進水式を見て欲しかった」と嬉しそうに語る社長に、ジンときてしまいました
会社が一番大変な頃、上京して私と会うたびに「会社を建て直して、一緒に世界を相手に仕事をやろう」と夢を語ったことを思い出しました

今でこそ、中国景気の影響で船のマーケットが好調ですが、景気に左右されず、地道な努力で現在の会社を築きあげました

勝ち組にありがちな、おごりもなく、家族や社員だけでなく、自分に縁する人間を大切にする人間性もさることながら、現代社会において、他人を蹴散らしていかなくとも優良企業にしてきた経営手腕は本当に凄いと思います

船のブリッジに上げてもらい、操舵室で舵を握りながら「七つの海を駆けめぐる船のオーナーか、いいなあ」と考えていたところ、東京からの携帯電話で現実に引き戻されてしまいました

ＰＳ.泊まったホテルは、今話題のホリエモンが衆院選で常宿していたところでした